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水稲情報

2020.05.12

~中干しの開始は「田植え1カ月後」を目安に~

【中干しの目的】

  • 乾かすことで土中に酸素が入り根腐れを防ぎ、根の活力を高め根張りを良くします。
  • 土中に溜まっている有害なガスを抜くことができます。
  • 土を乾かすことで窒素の吸収を抑え、余計な分けつを抑制します。

 →過剰な分けつは穂数過多による未熟粒の発生が多くなり、また下葉枯れによる倒伏を発生させる原因になります。

  • 土を乾かすことで田面を固くし、コンバイン等の作業性を高めます。

◎そこで、中干しは必ず行いましょう!

 

【中干しのポイント】

  • 開始時期のめやす(自然減水を利用して始めましょう)

㎡当たりの目標穂数を380~400本として  

  1. 70株/坪植え → 14~15本/株
  2. 60株/坪植え → 17~18本/株
  3. 50株/坪植え → 20~21本/株

 

中干しの期間は1週間から10日間ぐらいが適切で、以後は間断かんがいにもどします。

常に注意することはたん水状態にならないように、水尻に水が届いたら止水することです。

過度の中干しは、根を傷めたり、田の水保ちが悪くなる原因となります。

大きなひび割れが入らない程度にしましょう。また、中干しをする際に溝切りを行っておくと、その後の水管理がしやすくなります。

 

~雑草の取りこぼし対策には 中・後期剤~

  • オモダカ・ホタルイ・クログワイ・コナギは近年問題となっている難防除雑草です。発生が多いほ場では、初期剤+初中期一発剤の体系処理が基本ですが、取りこぼした雑草は中・後期剤等での早目の処理で対応しましょう。
  • 雑草は丈が短くても葉齢が進んでいますので、ほ場の状態を確認して散布適期を逃さないようにしましょう。
  • 除草剤によって散布可能な時期が異なりますので使用時期は、必ず順守してください。収穫の早いみずかがみやコシヒカリは特に注意が必要です。

 

【主な中・後期剤】

※移植水稲を前提にしています。直播の場合はご注意ください。

使用薬剤名 適用雑草 成分 使用時期 注意点
クリンチャー1kg粒剤  ヒエ

1

移植後25日~

 ノビエ5葉期

(1.5kg散布)

※収穫30日前まで

広葉雑草には効果がないので、広葉雑草が混在するほ場では、それらに有効な除草剤と組み合わせて使用しましょう。
クリンチャーEW 1

移植後20日~

ノビエ6葉期まで

※収穫30日前まで

広葉雑草には効果がないので、広葉雑草が混在するほ場では、それらに有効な除草剤と組み合わせて使用し、落水処理状態で散布しましょう。
バサグラン粒剤

オモダカ

クログワイ

ホタルイ

他多年生雑草

1

移植後15日~

55日まで

※収穫60日前まで

落水状態(又はごく浅く湛水状態)で散布し、少なくとも3日間はそのままとする。処理後2日以内の降雨は効果が不十分になるおそれがあるので、晴天の持続する時を選び散布しましょう。ノビエには効果はありません。散布後7日間は降雨の有無に関わらず落水しない。
バサグラン液剤 1

移植後15日~

50日まで

※収穫50日前まで

クリンチャーバスME液剤

ヒエ

オモダカ

クログワイ

ホタルイ

他多年生雑草

2

移植後15日~

ノビエ5葉期まで

※収穫50日前まで

落水状態で散布し、少なくとも3日間はそのままとする。処理後2日以内の降雨は効果が不十分になるおそれがあるので、晴天の持続する時を選びましょう。
ワイドアタックSC 1

移植後20日~

ノビエ6葉期まで

※収穫30日前まで

落水状態で散布し、少なくとも2日間はそのままとする。ノビエ6葉期まで有効で広範な水田雑草を防除できる。オモダカ、クログワイなど難防除雑草にも効果を示します。
ニトウリュウ1キロ粒剤 2

移植後15日~

ノビエ4葉期まで

※収穫60日前まで

湛水状態で散布し、少なくとも3日間はそのままとする。